教えて先輩!学校生活を乗り切るコツ CASE.3 -N.Mさんの場合-
教えて先輩!学校生活のコツや工夫 CASE.3
-N.Mさんの場合-
持病を抱えながらの学校生活。
耳や発作以外は、皆んなと変わらない私たちの疾患。
一見同じだからこそ、いろいろな壁がある。
学校生活での工夫や努力皆んなの経験談、まとめてみました!
※医師監修ではなく、あくまでも個人の経験談としてお捉えください。
プロフィール
人物

N.Mさん
- 50代
- 女性
- 塾講師、機械オペレーターを経験 現在は 主婦
症状
- ペンドレッド症候群
- 片耳耳掛け補聴器
履歴
- 地域の幼稚園に通園
- 小・中・高校 普通級
- 大学
聴力
- 幼少期
- 中等度
- 小学生
- 左右 70dB
- 大学
- 左右 80dB
インタビュー
1.学校生活での自分流の工夫、教えて!
学歴を教えてください。
幼稚園から大学まで普通校です。
普通校に通うにあたり、良かったこと、大変なことはありましたか?
良かったこと:
まわり全てが健聴者の中で過ごしてきてそれが当たり前になっているから、社会に出たときに慣れるのが早いのではと思います。
大変だったこと:
聞こえていることが前提で物事が進んでいくので、ついて行くのに必死でした。人一倍の努力が必要でした。
療育や習い事はしていましたか?
療育: ことばと聞こえの教室に通っていました。
期間は小学1〜4年生くらい。1、2年生の間は週一回の頻度で。
聞き取りと発音がしっかりしてくるにつれて通う間隔があいていき、4年生で修了しました。
行っていたこと
⑴舌の訓練。5ミリ角ほどに小さく切ったウェハースを口周りの上下左右に貼り付け、
舌で舐め取ることを繰り返す。舌を丸めて凹みをつくり、そこにタマゴボーロをのせて口から出し入れする。
ストローを口をすぼめて吹く。
⑵「さ」行の息の出し方の訓練。細かくクシ状に切り込みを入れた紙を口前にかざし
「さ、し、す、せ、そ」と発声を繰り返す。
紙の動きを見て「さ」行の発音に必要な息が出ているか確認する。
⑶聞き取りの練習。机を挟んで先生と相向かいになり、
先生が口元を隠して発声した単語を聞き取って書く。
例)ひがし しがし いがし ちがし きがし 等
⑷読書感想文を書く。
補足として
当時(40年以上前になります)聞こえの教室はこの地域ではまだ開設されて間もなく、
試行錯誤の段階だったと思われます。今は違った方法になっているかも知れません。
⑴〜⑶は家でも毎日練習していました。
⑷は週に一回、宿題としてやっていました。
これらは、聞き取りと発音がしっかりしてきた小学3年生の頭くらいまで、
重点的に行っていたことです。
3、4年生では他の子たちとの交流、レクリエーション等が主流だったと記憶しています。
習い事: ピアノ、油絵
先生の声や指示を聞き取るための工夫や周囲にサポートをお願いしていましたか?
教室での席を小学校では1番前に、中学高以降は先生の声だけでなく周りの生徒の発表も聞き取れるように、
真ん中の席に配置するようお願いしていました。周囲にサポートは特にお願いしていませんでした。